犬のご飯を手作り食にしている方は、「愛犬の便が減った!」という経験があるかもしれません。
また、下痢や軟便をしてしまった…うんちの色が変…ということもよく起こりえます。
一見、心配になるこれらの変化ですが、実は問題がない場合も多いのです。
この記事では、
- 愛犬の食事を手作り食にした際に便の量が減る原因
- 変なうんちが出てしまったときの対処法
などをお伝えしています。
手作り食に変更した後のうんちについて、疑問や不安がある飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
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愛犬のご飯を手作りにすると、うんちの量が減ることがよくあります。
その原因としては、手作り食は消化吸収がよいためです。
そもそも、うんちは、食事中のカスとして排せつされるものですので、消化吸収がよい場合には、減る傾向にあります。
また、ドライフードはその成分の10%程度が水分という、きわめて少ない水分量となっています。
その一方で、手作りご飯は水分量が多くなる傾向(60~80%程度)にあり、食事の見た目量の割には、便量は少なくなるのです。
便の量が減ってしまうと心配になりますが、量が減ること自体は問題ではない。
ただ、便の量が減ったことに加えて、明らかに硬い・踏ん張るようになったときには、便秘を生じている可能性もあり、注意してみてあげる必要があります。
手作り食に変えて、以下のようなうんちが出た場合には要注意です。
いつもと違ううんちが続く場合や、元気・食欲が低下するときには、動物病院を受診するようにしましょう。
なお、受診する際は、便を持っていくことで、スムーズな検査をしてもらえます。
手作り食に変えることで、うんちが柔らくなることは通常でもあります。
これは上記でもお伝えした通り、食事中の水分量が増えることにより、便も柔らかくなるからです。
また、1回目のうんちに比べて、2-3回目のうんちは柔らかくなる傾向があります。
そのため、多少の軟便であれば経過を見てあげても問題ないことがほとんどです。
ただ、続く軟便や下痢・血便などに移行する場合には、早急に診てもらったほうが安心ですね。
下痢の場合には、手作り食があっていない可能性もあります。
食事を変更してから、下痢が続くようになった場合には、まずは手作り食を中止した方が安心ですね。
続く下痢は、脱水症状を引き起こすため、便を持って動物病院を受診しましょう。
うんちがいつもと違った色となることがあります。
これは食材の影響もあり、必ずしも異常ではありません。
例えば、ホウレン草や小松菜など緑の多い食事を食べると、うんちも緑色になることが多いです。
ただし、いつもと違った色が続く場合には、診てもらったほうが安心ですね。
なぜなら、緑や黄色のうんちは、消化吸収が上手にできていない場合にも生じますし、白いうんちは胆汁という消化液が出ていない可能性もあるからです。
『何日間うんちが出なければ便秘である』という定義はありませんが、スムーズな排便がない場合には便秘の可能性もあります。
明らかに硬い、踏ん張っているがあきらめるといったことも便秘の兆候です。
中には、元気や食欲が低下し、「そういえば、最近うんちをしていなかった!」として発見されることもあります。
食事を変更したタイミングで便秘となってしまうことはしばしばありますが、続く場合には、摘べんや浣腸をする必要があります。
血が混じったうんちである血便の場合には、大腸に炎症が起きている可能性もあります。
いわゆる大腸炎の症状の一つとして血便は現れることが多いです。
同時に、しぶりや粘液の混じった便が出ることもあり、消炎剤や抗生剤による治療が必要となります。
真っ赤な血がたくさん出る、タールのような黒い便が出る、元気や食欲がないなどは緊急性がありますので、速やかな受診をおすすめします。
うんちの調子が悪い場合には、まずは便を持って動物病院を受診することが安心です。
動物病院では、うんちを顕微鏡で観察し、菌の種類や細胞などをチェックします。
抗生剤や消炎剤などを用いて治療することもありますが、食事を変更して対応することもあります。
いわゆる療法食という治療ができる食事は、例えば高繊維のものや可溶性繊維のものを用いて経過をみます。
特に治療が必要ない場合には、さつまいもやジャガイモなどを混ぜて、うんちが良化するかどうかをを見ていくこともあります。
手作り食にすると、「食べ物がそのまま便として出てきた!」という経験をされた飼い主さんも多くいらっしゃると思います。
ニンジンやトウモロコシなどはその例であり、まるまる出てくることはよくあります。
ただ、これは消化が全くできなかったわけではなく、一部はきちんと消化吸収され栄養素は取り入れられています。
また、便の色が食べたものによって変わることもよくあります。
ホウレン草や小松菜を食べると緑色のうんちが、カボチャを食べると黄色いうんちが出るようになります。
「赤いうんちが出た!」
と思って急いで動物病院に行くと、『前日に食べたパプリカだった』なんてこともしばしば…
また、手作り食にすると、うんちのにおいが減るということもありますね。
消化吸収がしっかり行われたうんちは、明らかににおいが低減する傾向にあります。
ただ、急激な便の変化は、飼い主さんを驚かせるだけでなく、愛犬の胃腸がびっくりした結果であることもあります。
手作り食を与える場合には、まずはトッピング程度から用いてみるといいですね。
犬のご飯を手作り食に変えると、便の量が減る傾向にあります。
これは栄養素が十分に消化吸収されたことを意味し、問題ではありません。
NGなうんちとしては、
- 軟便
- 下痢
- いつもと違った色
- 便秘
- 血便
などがあります。
『愛犬の元気や食欲はありますか?』『うんちの状態はいつごろから変ですか?』
今一度しっかりとチェックし、状態に合わせて動物病院を受診するようにしましょう!