小腹がすいたときやお酒のお供として人気の『ピーナッツ(落花生)』。人ではおいしく食べられる食材ですが、犬にとってはどうなのでしょう?
今回は、こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- ピーナッツ(落花生)を食べたときの症状
- ピーナッツ(落花生)を食べたときの対処法
- ピーナッツ(落花生)以外のナッツはいいのか・ピーナッツバターは?
- 与える際の注意点
などをお伝えしています。
「落ちたピーナッツを一粒食べてしまいました…」
「ピーナッツって犬にはよくないのかな?」
など、犬にピーナッツをあげてもよいのか知りたい方は、ぜひ読んでみてくださいね。
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犬にとってピーナッツは中毒物質ではありません。ただ、あわない場合(アレルギー含む)や食べすぎたときには、症状が出ることのある食材です。
そもそも、ピーナッツとは、大豆に代表されるマメ科植物の一種です。名前に『ナッツ』と入っていますが、実はナッツ(種実類)の仲間ではないのです。
このピーナッツですが、日本語では『落花生』と呼ばれています。
これは毎年夏ごろに咲く花が落ちたあと、子房の下の部分が地中に潜り、地中で実らせるからです。
ピーナッツは、脂肪分が高いことが特徴であり、ピーナッツオイルとしても利用もされています。
栄養価が高い食材であり、
- 豊富なタンパク質
- 食物繊維:便通改善、コレステロール値を抑える
- 亜鉛:抗酸化作用や免疫力の向上
- レシチン(脂質の一種):脳神経細胞の働きを活発にする、細胞膜の主成分<
- ビタミンB3:皮膚や粘膜の健康に役立つ、炭水化物の代謝を助ける
などが豊富に含まれています。
そのため、特に味付けをしていないものであり、少量食す程度であれば、特に問題ないことがほとんどです。
食欲が落ちた愛犬に対しては、好んで食べるようでしたら、カロリー補給のためにあげてもよいかもしれませんね。
ただ、たくさん食べることで、以下でお伝えするような症状が出る場合もあります。
数粒食べた程度で何かしらの症状が出る可能性は低いです。
ただ、からだにあわない場合や、大量に食べたときには、下痢や嘔吐・かゆみといった症状が出ることもあります。また、のど詰まってしまい、呼吸ができなくなってしまったり、腸管につまり腸閉塞を起こすこともあり、愛犬が苦しそうな素振りをしていた場合には、すぐに対応が必要となります。
そして、カロリーが豊富な食材ですので、毎日多くの量を摂取することで、太ってしまうこともあります。
人においては、ピーナッツによるアレルギーも多く報告されています。ピーナッツは、少量でも重篤なアレルギー反応を起こす可能性の高いアレルゲンとなっています。
- 犬においては、人ほど多くのアレルギー報告はないですが、かゆみ、特に顔やお尻回りをかゆがる場合には、ピーナッツに対するアレルギーが生じている可能性もあります。
犬がピーナッツを食べた場合、少量かつ何も症状が出ていないのなら、経過をみてあげるようになります。
万が一、大量に食べた場合や、下痢や嘔吐・食欲不振といった症状が出た場合には、動物病院の受診をすることが賢明でしょう。
処置の一例は?
- 状態によっては、吐かせる処置を行い、点滴治療など
- 腸管に詰まったことが示唆された場合には、エコー検査やレントゲン検査、造影検査など
- 腸閉塞の場合には、緊急的な開腹手術など
犬の誤食を防ぐためには、『届かないところにものを置く』、これにつきます。
高い場所や(ロック可能な)戸棚の中など、犬の手が届かない場所にものを置くようにしましょう。
また、ごみ箱をあさって食べてしまう子もいます。ごみ箱は犬の力では開けられない蓋つきのものを使用するようにしましょうね。
ピーナッツは、カロリーが高く、必須の食材ではないため、あえて愛犬にあげる必要はないでしょう。
ただ、あげる場合には、
- 茹でてから与える
- 皮と薄皮は取り除く
- つぶす、細かくする
- 味付けのないもの
として与えるようにしましょう。
上記でもお伝えした通り、ピーナッツはナッツではなく豆の一種です。そのため、いわゆる中毒症状が起こる可能性は極めて低いです。
一方、マカダミアナッツは犬にとって中毒物質であり、決して与えてはいけません。少量食べた場合においても、下痢や嘔吐、起立不能や震えといった症状が見られることもあります。
特徴的な形と大きさから、のどや腸管につまってしまうという事故もあります。腸管につまった場合(腸閉塞)には、ピーナッツと同様、外科手術で取り除くようになります。
そのため、マカダミアナッツを誤食してしまった場合には、すぐに動物病院で吐かせる処置を受けるようにしましょう。
ナッツ以外のNG食材リストの一例は下記の記事を参考にしてみていくださいね。
ピーナッツバターは糖分も多く、カロリーが非常に高い食品です。
そのため、ピーナッツバターはあげないほうがよいでしょう。
犬は少量であれば、ピーナッツを食べても問題がないことがほとんどです。
栄養価が豊富な食材であるため、食欲が落ちた愛犬に少量あげてもよいかもしれませんね。
ただ、あえてあげる必要はなく、また、あわない場合や大量に食べたときには、下痢や嘔吐、食欲不振を引き起こすこともあります。
『元気がない…』『なんとなくいつもと違う…』など分かりにくい症状の場合もあるため、変調があるときには、動物病院を受診するようにしましょう。