みなさま、キャットフードの成分や中身についてはご存じでしょうか?
毎日気にせずあげているけど、「実はよく分からない…」という飼い主さんは多くいらっしゃると思います。
同様に、ドッグフードとの違いについても、あまり詳しくは知らないですよね…
この記事では、
- キャットフードの成分やドッグフードとの違いについて
- 手作り食の作り方について
についても記載しています。
愛猫の食事について興味がある飼い主さんには、参考になると思いますので、ぜひ読んでみてくださいね。
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キャットフードの成分や中身については、フードごとに異なりますが、どれもパッケージに『成分表示』として記載があります。
成分表示は、以下の5つの成分の割合を%で記載することが定められています。
- 粗タンパク質
- 粗脂肪
- 粗繊維
- 粗灰分(ナトリウムやカルシウムなどのミネラルの総量)
- 水分
なお、『粗』という表記がありますが、これは成分の測定にあたって、ほかの成分がごく少量含まれてしまうため、大まかな数値でありますよという意味で記載されています。
タンパク質と脂肪においては、AAFCOが定める基準があり、
- タンパク質:成猫26%以上、子猫30%以上
- 脂肪:成猫・子猫いずれも9%以上
を満たすようになっています。
あわせて、原材料や代謝エネルギーと一緒に表記されていることが一般的です。
原材料は、使用されている量が多い順に記載されています。
一般的には、小麦や米などの炭水化物の量が多く含まれています。
「猫は肉食なのに、炭水化物が多くて大丈夫なのかな?」
と心配される飼い主さんもいらっしゃいますが、これらの炭水化物は、ネコちゃんが消化できるまで細かくされていること、また、キャットフードの成型には炭水化物(穀物;でんぷん)が必須なため、問題ありません。
大手メーカーから販売されているキャットフード(療法食含む)の主成分も穀物であり、これによる有害事象も当然ながらありません。
※もちろん、アレルギーの場合はこの限りではありません※
ドッグフードとキャットフードは、似たような見た目をしていますが、実は違いがあります。
「犬用を愛猫にあげてもいいかな…」
もしくはその逆を考える飼い主さんもいらっしゃると思いますが、基本的にはNGです。
その理由は何点かありますので、以下でお伝えしますね。
猫に必要な栄養素でキャットフードからしか摂取できない栄養素に『タウリン』という必須アミノ酸(必須栄養素)があります。
犬はタウリンを体内で生成できる一方で、猫は体内で作れないがゆえに食事からの摂取が必要となります。
タウリンは目の健康には欠かせないため、キャットフードには特別に加えられています。
犬はβカロテンを変換して、ビタミンAの体内合成ができますが、猫ではできません。
というのも、ビタミンAは肉や魚などの動物性タンパク質に豊富に含まれており、肉食動物である猫はビタミンAを合成する必要がなかったからです。
そのため、キャットフードにはビタミンAやビタミンB群も多く含まれています。
犬は雑食動物である一方で、猫は肉食動物です。
それゆえ、必要なタンパク質の量が異なります。
環境省によると、一般的なドッグフードにはタンパク質が18%、脂質が5.5%含まれています。
一方で、キャットフードにおいては、タンパク質が26%、脂質が9%含まれています。
参考元:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/full.pdf 飼い主のためのペットフード・ガイドライン</a>
キャットフードの方が粒が小さく作られている傾向があります。
というのも、ネコちゃんはワンちゃんに比べてマズルが短く、口が小さいことがあります。
丸のみせずに上手に咀嚼できるよう、形状もさまざまあります。
一般的には、キャットフードの方が”おいしい傾向”にあります。
甘いとかしょっぱいではなく、猫ちゃんは主にたんぱく質や脂肪の量で”猫的に”おいしく感じます。食べ物に移す芳香や口当たりを感じでていると言われてます!
また、気まぐれなネコ様ですので、味付けも濃い目になっています。
一般的に、キャットフードの手作り食はとても難しいです。
というのも、猫は人と違って肉食動物ですので、人の感覚で作ることで、栄養に偏りが生じてしまうからです。
「食いつきが悪いから手作り食にしたいな…」
「もっと、愛猫のからだの健康について考えたい!」
という飼い主さんは多いですが、実はとても難しく、奥が深いのです。
実は、猫の寿命が延びたことの理由の一つとして、キャットフードの品質が向上したことがあります。
ペットフード各社が、何日も何日もかけて研究や実証を行い、結果として猫の健康に配慮できるようになった結果なのです。
そのため、愛猫のために手作り食をする場合には、しっかりと学習をする必要があります。
実際、栄養管理士の勉強中「栄養バランス」の難しさを思い知りました…総合栄養食を作ってくれてるメーカーさんありがとう!!と改めて感じました。
特に子猫やシニア猫では、食事の栄養がダイレクトにからだに影響します。
そのため、特に手作り食をしないといけない状況(アレルギーや極度の偏食など)でなければ、子猫やシニア猫においては、総合栄養食を用いることが賢明でしょう。
でも、やっぱり「キャットフードを手作りしてみたい!」という飼い主さんは、
- 動物性タンパク質をメインにする
- 肉や魚のみならず、野菜や果物も加えるようにする
- 青魚メインはNG
といったことに気をつけるようにしましょう。
また、必要カロリーの計算や入れてはいけない食材などもありますので、本での学習や主治医の先生と協力の上、作るようにしましょうね。
猫は肉食の動物ですので、動物性タンパク質をメインに作るようにしましょう。
いろいろな種類の肉や魚を用い、なるべく鮮度のいいものを用いましょう。
野菜や果物には、肉や魚では補えないミネラルやビタミンが豊富に含まれています。
また、食感の変化が生まれるため、食いつく猫も多くいます。
猫はイワシやアジなどの青魚が好きなイメージもありますが、青魚を主とすることはやめましょう。
というのも、青魚をメインであげると、黄色脂肪症(イエローファット)と呼ばれる病気のリスクを高めてしまうからです。
タイやタラ、サーモンなどの白身魚をメインとしてあげるといいですね。
上記でお伝えした手作り食を頑張って作っても、結局食べてくれない…ということはよくあります。
その場合には、無理に頑張らず、改めてキャットフードに頼ってみるといいですね。
ネコちゃんの体調や健康を考える際には、『国産無添加のキャットフード』がおすすめです。
外国産のキャットフードは大袋であるため、劣化が生じる可能性があること、また、極力必要のない添加物は摂取しない方が良いですね。
「高いから安心」や「安いからダメ」…ではありません!安価でも成分がしっかりしている商品あります!
キャットフードは、成分表示をする義務があり、タンパク質や脂質の含量はAFFCOの基準を満たすように作られています。
ドッグフードとキャットフードは似たような見た目なので、どちらをあげてもいいかな?と思いがちですが、タンパク含量や必須アミノ酸の有無など、異なる点があります。
改めて、犬にはドッグフードを、猫にはキャットフードをあげるようにしましょうね!