ドッグフードもいいけれど、特別な日には大好きな肉類を使った手作りご飯を作ってあげたいと思う飼い主さんも多いでしょう!
ドッグフードやジャーキーなどのオヤツの原料でもある肉類。犬たちはみんな大好きですよね?
けれども、いざ作ろうと思うと「どんなお肉をどのくらい使えばいいのかわからない」と悩んでしまうかもしれません。
今回は、こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 犬が必要なタンパク質(肉類)の量
- 犬の手作りご飯におすすめの肉
- 犬の手作りご飯・簡単トッピングレシピ
をお伝えします。
愛犬に手作りご飯をつくってあげたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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犬が必要とするタンパク質の量は人間の約4倍以上とされ、不足すると筋肉や体力が落ちたり被毛がパサついたりするだけでなく、体全体の免疫力が落ちて健康な身体を保てなくなってしまいます。また、犬の体は、動物性タンパク質はほぼ100%の吸収率ですが、植物性タンパク質では75〜90%と吸収率も大きく下がります。犬は本来、肉食の生き物のため肉類によるタンパク質の摂取量は健康を維持するために重要なのです。
例えば、子犬の場合は体重1kgあたりのタンパク質必要量は約9g〜108gです。これが避妊去勢を行なっていない成犬になると、体重1kgあたり約6.5〜133gとなります。
数値に幅があるのは、年齢や活動量、体調などによって必要な量が異なるためです。また、種類によってタンパク質の含有量も違うため与える肉の量も変わってきます。
つまり、厳密に必要な量を計算するにはある程度の知識が必要になるのです。ちょっとハードルが高いですよね。
でも安心してください。ドッグフードなどの総合栄養食を食べている犬がたまに手作り食にする場合には、それほど神経質にならなくても大丈夫ですよ。
低カロリー高タンパク質な鶏肉は、犬に与えやすい犬の手作りご飯におすすめの肉類です。
脂質が少なく、皮の部分を外して調理するとカロリーをかなり抑えられます。
体重管理をしている犬にもオススメです。
鶏肉の中でも、とくに低カロリー高タンパク質な部位です。
肉質が柔らかく消化もよいため、子犬から老犬まですべてのライフステージの犬の手作りご飯に向いています。
リンが豊富なので、腎臓に疾患のある犬に与える時は事前に獣医師に相談した方が良いでしょう。
牛肉は鉄分や亜鉛が豊富な肉類です。手作りご飯にオススメは、赤身のヒレやモモなどの脂質の少ない部位です。
サーロインなどの脂質の多い部分は避けるようにしましょう。牛肉は肉類のなかではアレルギーが起きやすいと言われています。
豚肉は部位によって栄養や脂質の量が大きく異なります。
犬の手作りご飯に向いているのは、ヒレやモモなどの脂質の少ない部位です。
疲労回復効果の期待できるビタミンB1が豊富なため、運動量の多い犬や回復力の落ちている犬にもオススメの肉類といえます。
高タンパク低カロリーな馬肉は、犬の手作りご飯にぴったりの肉類です。
また、他の肉類と比べて、鉄分やカルシウムなどの含有量が高いという特徴があります。
肉類のなかでは唯一、体を冷やす食材のため、夏場に熱中症対策として与えるのもオススメです。
スーパーなどで比較的安価で手軽に購入できるため、犬の手作りご飯で活躍する肉類です。
肉の種類によって栄養価は変わります。加熱してドッグフードにトッピングするだけでも、犬の食欲がアップするなど、使いやすさではNo.1でしょう。
肉の種類によって栄養価が変わりますが、どの肉類のレバーでも鉄分が豊富です。
犬の貧血改善や体力回復、スタミナ補給などさまざまな効果が期待できます。
ビタミンAの含有量が多いため、与える量には注意が必要です。この他にも、アンチエイジング効果の期待できるラム肉や、他の肉類ではほぼ見られないDHAを含む鹿肉なども犬の健康に良い肉類です。
- 文部科学省食品データベース
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
「栄養バランスが心配」
「カロリー計算が難しそう」
「どの肉をどのくらいあげたらいいのかわからない」
…など不安があって、犬の手作りご飯に挑戦できないと思っていませんか?
普段の食事の総合栄養食で栄養バランスはとれているので、たまにご馳走を食べたり、トッピングで楽しんだりしても全く問題ありません。
犬の健康に良い栄養がたっぷり含まれている肉類を使って、愛情たっぷりの手作りご飯に挑戦してみましょう!
基本的には、犬の手作りご飯に味付けは必要ありません。
肉や野菜など、素材そのものの味を楽しんでもらいましょう。
お肉の美味しそうな香りだけで、いつもとは違う特別なご飯だと感じて喜んでくれますよ。
犬は野菜の消化が苦手なため、細かく刻んで使用します。
胃腸の弱い犬やシニア犬など咀嚼・消化力が弱っている犬の場合は、フードプロセッサーでピューレ状にして使用してあげるとよいでしょう。
いきなり手作りご飯をつくろうと思うとハードルが高いですが、まずは気軽にトッピングからはじめてみましょう。
ドッグフードがメインになるので、栄養のバランスも心配ありません。
飼い主さんの食事メニューで使うお肉を、愛犬用に少しだけ取り分けて用意してあげましょう。
同じ食材を一緒に食べていると思うと、家族なんだなぁと嬉しくなりますよ♪
お肉は焼くだけでもOKですが、スープにしてあげるとドッグフードだけでは不足しがちな水分をたっぷり摂れます。
「コロコロ焼肉スープ」の材料
- 好みの肉 30g程度
- パセリ 適量
※実際に与えてもいい量は、犬の運動量や体格によっても変わるのでうまく調整してくださいね。トッピングなら1日のカロリーの10%以内
▼簡単に犬のカロリー計算ができるツール
引用:獣医師広報版(R)|犬のカロリー計算ver3.0
「コロコロ焼肉スープ」の作り方
- お肉を一口大にカットする
- パセリはみじん切りにする
- 両面に焼き色がつく程度に焼く
- 肉がかぶる程度の熱湯とパセリを入れ茹でる
- スープごとドッグフードにかければ出来上がり!
- トッピングをする時はドッグフードの量を普段の2/3程度に減らしてください。
- 出来立ては熱すぎるので、人肌程度(35〜38℃)にさましてからドッグフードにかけてください。
- パセリの代わりにみじん切りにした野菜を加えてもOKです。
手軽に挑戦できる犬の手作りご飯ですが、ひとつだけ気をつけて欲しいのは犬が食べてはいけない食材を使わないということです。
人間にとっては栄養のある食材でも、犬にとっては危険なものがあります。
食材によっては、最悪の場合死に至る可能性もあるため、与えないようにしてください。
主な犬にNG食材リスト
- ネギ類(例:たまねぎ、長ネギ)*
- ニンニク
- らっきょう
- エシャロット
- チョコレート・ココアなどのカカオ製品*
- ブドウ・レーズン*
- キシリトール*
- ニラ*
- 青梅
- マカデミアナッツ
- 生の甲殻類(エビ・カニ)
- あわび・サザエ・赤貝・ツブ貝・生牡蠣
- お茶やコーヒーなどカフェインの入ったもの
- 調味料
- 塩分が高い加工食品(例:ハム・ソーセージ・ベーコン・魚の干物)
- 人間用の牛乳
主に避けた方が良いリスト
- 貝類
- イカ・タコ
- ナッツ類
貝類は、市販されているアサリやシジミなど犬に与えても大丈夫なものと、絶対に与えてはいけないものがあります。
知識がないうちは、念の為に貝類はすべて避けておく方がよいでしょう!
同じくナッツ類も、犬が食べても問題がないものもありますが、マカデミアナッツのように中毒症状を引き起こす可能性があるものもあります。基本的には避けた方がよいでしょう。
総合栄養食と呼ばれるドッグフードは、フードと水だけで犬にとって必要な栄養がすべて摂取できます。
一方、手作り食はしっかりとした知識がないと必要な栄養をすべてカバーするのは難しいでしょう。
けれども、私たち人間も、毎日厳密に栄養やカロリーを計算して食事をしているわけではありませんよね?時間がないからと節約ご飯になったり、特別な日だからとご馳走を食べたりすることもあります。
美味しいものを食べると、心が満たされるのは愛犬たちも同じです。特別な日に飼い主さんの愛情たっぷりの手作りご飯を食べれば大満足!
愛犬の笑顔が増える手作りご飯を、気軽に取り入れてみましょう。