愛猫のために、手作りご飯を作ろうとしている飼い主さんは、
「どんな栄養素を入れてあげればよいのだろう?」
「どういったレシピで作るといいかな?」
など、疑問や不安があることと思います。
大切なネコちゃんには、健康的なおいしいご飯を作ってあげたいですよね。
この記事では、
- 手作りご飯のメリットとデメリット
- 手作りご飯のおすすめの食材
などをお伝えしています。
愛猫にとっての理想的な食事について知りたい飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
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猫にとって理想の食事とは、良質なタンパク質の豊富な風味のよい食事となります。
猫はそもそも、肉食動物であり、タンパク質を豊富に必要とする動物です。
タンパク質には、植物性のものと動物性のものがありますが、猫が特に必要とするのは動物性のものほうです。
からだに取り入れられたタンパク質は、エネルギー源となるだけでなく、筋肉や血管、皮膚や被毛などのさまざまな成分として利用されます。
AAFCO(米国飼料検査官協会)およびFEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)の基準によると、乾物摂取量(水分を除外して算出した成分の値)として25~30%をタンパク質の最小量として定めています。
意識して取り入れるようにしましょう。
また、猫はにおいで食事の良し悪しを判断します。
そのため、素材の風味を生かしたにおいのよい食事は、愛猫にとっての理想の食事と言えます。
一食の量は食事のカロリーや年齢、性別にもよるため、一概にこれくらいの量がよいというのはありません。
そのため、愛猫の食いつきで判断するといいですね。
つまり、残すようであれば量が多いということ、催促をするようであれば不足しているということになります。
また、体型の変化でも食事量を判断することができます。
猫の体型は、BCSという指標で判断します。
BCSはボディーコンディションスコアといい、肋骨の脂肪のつき具合と腰のくびれ具合で5段階に分けて判断します。
BCS3を標準とし、1と2は痩せすぎ、4と5は太りすぎです。
一度、主治医の先生にBCSを評価してもらい、その増減で食事量を判断するといいですね。
猫の食事は人と同じように、炭水化物・タンパク質・脂質、ミネラルやビタミンが必要となります。
ただ、その割合は人と異なります。
すなわち、タンパク質をメインとして、他の栄養素を補っていくようになります。
人は、炭水化物がメインとなっていますよ!
AAFCOの基準によると、
- タンパク質:成猫26%以上、子猫30%以上
- 脂肪:成猫・子猫いずれも9%以上
となっており、炭水化物の下限は設定されておりません。
ビタミンやミネラルについては、最小量や最大量が定められているものもあるため、チェックしておきましょう。
- FEDIAF (欧州ペットフード工業連合)による栄養ガイドラインhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/12/2/12_81/_pdf
猫の手作りご飯には、メリットとデメリットがあります。
以下で分けてお伝えしますね。
手作りご飯の一番のメリットは、愛猫のことを考えながら作ることができるということです。
これは、食いつきをよくする、○○の数値をよくするなど、健康に配慮することはもちろんのこと、愛情をそそぐというメンタル的なメリットも多くあります。
人でも、手作りのご飯を食べることは、心がほっとするおいしさがあると思います。
ネコちゃんにおいても、飼い主さんの愛情たっぷりの食事は、食いつきがアップすること間違いなしです。
その他のメリットとしては、新鮮な食材を使用できることがあります。
市販のキャットフードは、どうしても保存料などの添加物を多く含む傾向にあります。
長期の保存ができるというメリットがある一方で、多く配合された化学物質には少し不安もありますよね…
手作り食であれば、購入した素材をすぐに調理することで、新鮮で旬な食事を与えることができます。
また、水分の摂取ができることも手作り食のメリットです。
あまり水を飲まない猫においては、腎臓に負担がかかる傾向にあります。
それゆえ、将来的に腎臓病を発症する猫も多く、点滴や注射などの通院治療が必要となるケースも多くあります。
腎臓病になりづらくするために、簡単にできることは『水分補給』です。
手作り食なら、食材が持つ水分を摂れるだけでなく、飼い主さんが水分量を調整して加えてあげることもできますね。
- アレンジ食が作れる
- 愛情をそそぐというメンタル的なメリット
- 新鮮な食材を使用できる
- 水分の摂取がしやすい
猫の手作り食のデメリットとしては、しっかり勉強したのちに作製をしないと、かえって体を壊してしまう可能性があるということです。
人は雑食動物ですので、自分の感覚で作ることで、どうしても炭水化物がメインとなった食事になってしまいます。
また、猫にとっては、タマネギや長ネギ、エビやカニなどは中毒物質であり、少量の混入でも体調を崩す可能性があります。
良かれと思って行ったことが、愛猫のからだを悪くしてしまう…
そんなことがないように、しっかりと勉強をしてから、作るようにしましょうね。
もし難しいと感じる場合には、キャットフードをメインとしてあげ、トッピング程度に手作り食を利用することがおすすめです。
また、週のうち1日程度を手作り食にするなど、あくまでも主食はキャットフードとすることで、健康を害さず与えることができますよ。
- NG食材が混入する可能性
- 栄養をバランスよく与えるのは難しい
猫にとっての必要な栄養素がとれるおすすめの食材としては、
- 肉:ささみや胸肉
- 魚:サーモンやタラ
といったタンパク質があります。
これらは、脂質が少なくヘルシーであり、またアレルギーを生じにくい傾向にあります。
茹でた煮汁も風味がよく、食いつきがアップすることも間違いないです!
- 炭水化物:お米・ジャガイモ・サツマイモ
- 野菜:ブロッコリー・キャベツ
炭水化物としては、お米やジャガイモ、さつまいもなどを用いると、甘みもありカロリーも十分にとれます。
野菜は、ブロッコリーやキャベツなどを茹でて、しっかりと細かく刻んでから混ぜて入れるようにしましょう。
調理の仕方は人と同じで、お米はしっかり炊き、野菜は茹でる・焼くなどして火を通してあげるようにしましょう。
ネコちゃんの場合は、亜麻仁油やエゴマ油を数滴混ぜてあげることで、必須脂肪酸の補給となるだけでなく、便を柔らかくする作用もあります。
猫の手作りご飯は、新鮮な食材を選ぶことができ、愛情をたっぷり注げるというメリットがある一方で、しっかり勉強をしないと、栄養素のかたよりが生じてしまいます。
- アレンジ食が作れる
- 愛情をそそぐというメンタル的なメリット
- 新鮮な食材を使用できる
- 水分の摂取がしやすい
- NG食材が混入する可能性
- 栄養をバランスよく与えるのは難しい
肉や魚などの動物性タンパク質をメインとし、お米や野菜などを補うようにしていきましょう。
「手作り食のハードルが高いな…」と感じる場合には、いつものキャットフードにトッピング程度に用いてみるといいですね。
旬の食材を取り入れ、いつまでも愛猫と健康的に過ごすようにしましょう!